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成形加工特性 / 後収縮と吸水寸法変化

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流動性  成形収縮  後収縮・吸水寸法変化  熱安定性

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6. 成形加工特性

6.3 後収縮と吸水寸法変化

6.3.1 後収縮とアニーリング


図6-10 成形品厚みと後収縮率
(金型温度30℃)

図6-11 成形品厚みと後収縮率
(金型温度80℃)

図6-12 成形品厚みと後収縮率
(金型温度120℃)

図6-13 処理時間と後収縮率

 

製品性能上、後収縮が問題となる場合は、これらの関係を参考にして金型温度や、アニーリング条件などを決める必要があり、主に次の2つのうちいずれかの方法が取られます。

  • 高い金型温度で成形する。
  • 低温金型で成形し、使用上限温度より高い温度でアニーリング処理を行なう。

アニーリングは、上述の寸法安定性の向上のため以外に残留ひずみの除去を目的として行なう場合があります。しかし、一般的な成形品についてはあまり実施されることはありません。残留ひずみ除去を目的としたときのアニーリングの注意点を次に示します。

  • アニーリング温度は、145~150℃が適当です。
  • 金属インサート品は、アニーリング処理はしない。
  • アニーリングの時間は、2~3mm厚みでは約30分が目安です。

 

6.3.2 吸水による寸法変化


図6-14 雰囲気条件と吸水率

図6-15 吸水率と寸法変化

 


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