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金型設計
7. 金型設計 7.1 スプル、ランナ (1) コールドランナ (a) ランナ 圧力損失を考慮して一般的に断面が円形のランナ、次に台形ランナをお勧めしています。但し、TOPAS® COCは金型転写性が良いので円形ランナのパーティング面と直角になる面の凹凸等がアンダーカットとなってしまい、離型不良や欠けが発生する場合があります。図7-1にTOPAS用円形ランナの例を示しますが、例えばこのように真円ではなく、パーティング面と直角になる面を出来るだけ無くした変形の円形状にするとこの様なトラブルを未然に防ぐ事が出来ます。
(b) ランナサイズ ランナの太さは、溶融樹脂の冷却を抑える、圧力損失を少なくするといった面からは太い方が良いのですが、ランナ発生比率を少なくする等の経済的な面も考慮して決定する必要があります。 図7-1 ランナ設計例
(c) スプルとランナの配列 多数個取りキャビティの場合は、基本的に各キャビティに樹脂が同時充填するようにランナ長、太さを同じにして、また対称形に配置するように設計します。特に重要なのはコールドスラッグウエルで、各ランナの交差部に必ず設ける様にします。図7-2にスプル、ランナ設計例、図7-3にランナ配列と設計例を示します。
図7-2 TOPAS® COCのスプル、ランナ設計例
図7-3 4個取り、8個取りのランナ配置と設計例 (2) ホットランナ 透明材料にもホットランナの使用は可能ですが、ホットランナ内加熱による樹脂へのダメージはシリンダ内加熱によるものより大きい事を頭に入れておく必要があります。よって炭化物の混入や変色等へのトラブルが考えられ、光学的に厳しいアイテムにはあまりお勧めできません。トラブルを未然に防ぐ為には光学材料に適した設計のホットランナを選択し、適した使用方法を遵守する必要があります。 透明樹脂に適したホットランナとは、デッドスペース(樹脂の滞留箇所)がないもの、内部の磨きや材質等を考慮した設計となります。詳しくは弊社までお問い合わせ下さい。
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