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成形条件

目次 はじめに 成形注意点 成形機 成形条件 成形加工特性 成形品設計 金型設計 成形不良対策

標準条件予備乾燥各種条件設定ホッパの窒素パージ糸引き対策

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4. 成形条件

4.3 シリンダ温度

シリンダ温度の設定はスクリュ形状やヒータ位置によって最適な設定が異なってきますが、特に径25mm以下の成形機ではホッパ側の温度とノズル側の温度を同じ温度に設定した方が外観の良いサンプルを得る事が出来ます。また、シリンダ温度が高すぎると樹脂の劣化が発生し、変色やクッション、充填量のばらつき等が発生します。 逆に低すぎると計量の不安定や未溶融の混入等が発生します。

 

4.4 金型温度

TOPAS® COCを成形するときの標準的な金型温度は表に示す通りですが、金型の表面性、形状による離型の状況、求められる精度によりこの設定温度範囲内で適した金型温度を探索する必要があります。例えば、金型表面が粗い場合は低めでも良いですが、光学表面の様に金型表面が非常に平滑な場合は高めに設定し、成形品表面を綺麗に転写させる必要があります。

 

4.5 射出圧力

TOPASは一般的な透明材料、例えばPMMA、PC、COP等と比較すると流動性が良いので射出圧力はそれらより低く設定する必要があります。なお、射出圧力が不適正な場合には次のような問題が起こる可能性があります。

  • 出圧力が高すぎる時: バリの発生など
  • 射出圧力が低すぎる時: ショートショット、ヒケ、湯ジワ、ボイドなど

 

4.6 射出速度

射出速度は成形品形状、肉厚、要求品質、ランナの太さ、ゲートサイズ等を考慮して決める必要があります。

  • 速い方が良い場合: 薄肉成形品や多数個取りで寸法精度がきびしいもの
  • 遅い方が良い場合: 厚肉成形品でボイドが問題となるときやフローマークが問題とされるもの。レンズ等で光学特性の均一さが重要なもの。

また、射出速度が不適正な場合には次のような問題が起こる可能性があります。

  • 射出速度が速すぎる時: ジェッティング、フローマーク、バリ、ヤケの発生など
  • 射出速度が遅すぎる時: スプレーマーク、外観不良、ショートショット、湯ジワなど

 

4.7 スクリュ回転数、背圧

TOPASで外観の良い成形品を得る為にはスクリュ回転数を早く、背圧を低くすることが必要です。 目安としては以下の計量時間になるように設定して下さい。

射出ストローク(mm) × (0.1~0.2) > 計量時間(sec)

この設定は、糸引きや洟垂れ、気泡の混入等の影響もありますので総合的に判断して設定して下さい。

 

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