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予備乾燥

目次 はじめに 成形条件の選定 成形加工特性 成形品品質 金型設計 安全上の注意 不良対策
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2.2 予備乾燥

ジュラネックス® PBTは、熱可塑性ポリエステルですので、吸湿状態で成形されると加水分解を起こし、脆い成形品になります。このため、ペレット乾燥には充分注意しなければなりません。120℃での乾燥時間と物性変化との関係は図2-1、図2-2のようになり、120℃では少なくとも5時間の乾燥が必要になります。一方、乾燥条件と水分との関係は図2-3のようになりますので、120℃で5時間の乾燥に相当する条件としては140℃で3時間、160℃で2時間などとなります。しかし、160℃のような高温ではペレットの変色問題が起こりやすく、また、100℃以下では、長時間乾燥しても目標とするペレット吸湿量約0.02%以下になりません。これらのことを考慮すると、予備乾燥条件としては次のようにするのがよいでしょう。

120℃, 5時間 以上

140℃, 3時間 以上

乾燥方法としては棚式通風乾燥機やホッパードライヤーが使用されますが、いずれの場合もペレットが上記の条件で均一に乾燥されるように熱風温度、風量などを調節する必要があります。特にホッパードライヤーの場合は、ショートパスができないように、また、設定温度ではなくペレット温度が上記温度になっているかのチェックが大切です。乾燥を、より効果的に行うためには除湿タイプの乾燥機を使用することをおすすめします。

ジュラネックス図2-1ジュラネックス図2-2

ジュラネックス図2-3

 


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