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再生材の使用

目次 はじめに 予備乾燥 再生材 成形機選定 金型設計 成形性 成形条件 安全上の注意

 

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3. 再生材の使用

お勧めする成形条件で成形すればラペロス® LCPは優れた熱安定性を示します。実験室的な検討では、表3-1に示すように100%再生を5回繰返しても静的な強さや弾性率は初期値の75%~90%を維持しています。また、再生を繰返すと色相が若干黒味を帯びてきますので注意が必要です。

 

表3-1 五回再生時の物性低下( 保持率 % )

物性 E130i E473i
引張り強さ 82 75
引張り弾性率 83 82
引張り伸び 105 107
曲げ強さ 86 79
曲げ弾性率 93 86
シャルピー衝撃強さ 86 80

· 100%再生材使用

 

上記のような実験例がありますが、一般的には再生材の使用量は全体の25%程度に留めるようお勧めします。25%程度の再生材混入率であれば、高次再生材の割合は急激に少なくなり、常に新材と再生1回材で全体の93.8%を占めるようになるからです。上述の色相の変化を防止するためにもこのような使い方が望ましいわけです。

また、再生材のサイズが均一でないと、計量が不安定となります。そのため、再生材はリペレットによる使用または粉砕材を用いる場合は粉とオーバーサイズ品を除去し、ペレットと同サイズの均一な粉砕材を用いることをお勧めします。

 


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