ブラザーミュージアムは、創業者兄弟(ブラザー)の父、安井兼吉氏のミシン修理業をルーツとする、ブラザー工業100年以上の<モノ創りのDNA>を体感できる、体験型の展示館です。
http://www.brother.co.jp/museum/index.htm
-
【1790年~】
産業革命とともに、ミシンが実用化。1790年、イギリスの家具職人トーマス・セントがミシンを発明、特許を取得。展示ミシンはレプリカですが、世界に2台しかない貴重なものです。
-
【1924年】国産ミシン製造資金獲得のため水圧機の生産に着手
創業者兄弟の父・安井兼吉氏が、麦わら帽子製造用ミシンを修理する安井ミシン商会を創業(1908年)。その後、長男の正義と4男の実一ら兄弟(ブラザー)が事業を引き継ぎ、1924年に麦わら帽子製造用水圧機を製造販売する。これによって国産ミシン製造の資金作りをし、ミシンの国産化とその輸出の夢を育みました(同社はその後安井ミシン兄弟商会へ改称します)。麦わら帽子製造用水圧機は縫いあがった、しわだらけの麦わら帽子を圧力と熱を加えて延ばして帽子の形に作りました。
-
【1928年】昭三式ミシンの商標をBROTHERと定めて市販開始
ブラザーブランドの初のミシン。ひも状のものを、上糸だけで縫い付けて、麦わら帽子を製造する環縫ミシンでした。和暦の昭和3年にちちなみ「昭三式」と名づけました。(「機械遺産」認定:日本機械学会)
-
【1932年】家庭用本縫ミシン15種70型の国産化に成功
シャトルフック機構つき家庭用ミシン第1号機「15種70型」を製品化。 シャトルフックは上糸で作ったループに下糸をひっかけて縫うため、量産には複雑で精密な技術が必要で、開発から11年目に誕生した国産ミシンでした。なおこの2年後1934年、安井ミシン兄弟商会を改組、日本ミシン製造株式会社を創立します。(「近代化産業遺産」認定:経済産業省)
-
【1947年】家庭用直線ミシン「HA1-B2」生産開始
戦争ですべてを失い、物資不足の状況から工場を再開。 写真は戦後、1947年に最初に製造された家庭用ミシン「HA1-B2」型です。
-
【1961年】欧文ポータブルタイプライター「JP1-111」生産開始
タイプライター製造へ進出、1961年に生産を開始し、事務機分野への進出の先駆けとなったブラザー初のポータブルタイプライター「JP1―111」です。 部品製造技術でミシンと共通するところが多く、ミシンボディ製造で培った鋳型技術が共通することがタイプライター進出の決め手でした。後発メーカーとして、高機能ながら3割安い値段で販売し、大ヒット。「事務機のブラザー」として世界中に知られるようになりました。翌年1962年、ブラザー工業株式会社へ社名変更します。
-
【1968年】家庭用ジグザグミシン「ZZ2-B701」生産開始
カムの方式を変え、さまざまな模様縫いができるようになった家庭用ジグザグミシン「ZZ2-B701」が誕生しました。本機は1960年代の大ヒット商品です。その後ミシンは、制御機構も電子化、コンピュータ化へと進化していきます。
-
【1976年】家庭用ジグザグミシン「コンパルデラックス ZZ3-B750」生産開始
日本初の電子ミシン「コンパルデラックス ZZ3-B750」が誕生。電子基板でモーターを操作することで、スピードやスタート・ストップを手許スイッチでできるようになり、初心者でも簡単に扱えるようになりました。
-
【1979年】家庭用ジグザグミシン「オーパス8 ZZ3-B820」生産開始
業界初の家庭用コンピュータミシン「オーパス8 ZZ3-B821」が生まれました。針と送り歯の動きをコンピュータ制御。各種動作、模様の形成などが飛躍的に進歩しました。
-
【1984年】日本語パーソナルライター「ピコワード NP-100」生産開始
84年 10万円を切る価格の日本語ワープロ「ピコワード」を販売。 大ヒットしました。
-
【1993年】普通紙ファクス「FAX-900」生産開始
1993年の出荷以降、アメリカでのソーホー(Small Office、Home Office)中心に大ヒットし、ファクス市場のシェア拡大に貢献した低価格ファクス「FAX-900」。その後レーザープリンター、インクジェットプリンターなども製品化しました。
-
【2003年】家庭用デジタル多機能機 MyMio「MFC-150CL」発売
ビジネス分野に加え家庭用向けの薄型デジタル複合機にも進出、プリンター、ファクス、コピーが使えるコンパクトな複合機「My Mio MFC-150CL」を発売しました。
-
【2008年】刺しゅう機能付きミシン「Innov-is 6000D”Quattro”」発売
業界初のカメラ搭載の刺しゅう機能付きミシン「Innov-is 6000D“Quattro”」を発売。 端縫いサポート機能や刺しゅう自動位置あわせ機能を搭載しました。