「セルロイドハウス横浜館」の正式名称は「セルロイドライブラリー・メモワールハウス」横浜館.消えゆく材料であるセルロイドの研究調査・研究広報拠点として2005年3月に開館しました。
セルロイドハウス横浜館
http://www.celluloidhouse.com/
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世界初の合成樹脂材料
1868年、アメリカのジョン・ハイヤットがセルロイドを発明。 セルロイドは硝酸セルロース(硝化綿)に、アルコール存在下で樟脳(しょうのう)を可塑剤として添加し,板状や棒状の生地に製造された世界初の合成樹脂材料です。
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象牙の代替品として
1870年にセルロイドという言葉が商標登録。象牙の代替品としてビリヤードボールを製品化。90℃前後で柔軟化するため、加工しやすく、着色性にすぐれていることから、急速に様々な用途に使われるようになりました。
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日本へ輸入
1877年、セルロイド材料が日本へ輸入されました。叩いても割れず小刀で削ることもでき、ガラスとべっこうの特徴を合わせたような材質のため、べっこう商人たちが興味をもち、大いに研究されました。
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重要な輸出品へ成長
1895年,日清戦争で台湾へ進出したことにより、日本は台湾での樟脳生産と育成に力を入れ、重要輸出品として育てあげました。台湾の樟脳を原料としてセルロイドを国産化、セルロイドは日本の重要な輸出品となりました。
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大日本セルロイド株式会社(現株式会社ダイセル)を設立
1919年,国内のセルロイド製造会社8社で、大日本セルロイド株式会社(現株式会社ダイセル)を設立。日本の化学工業をリードしました。
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セルロイド玩具を世界へ輸出
ヨーロッパのセルロイドの主な生産地、ドイツやフランスが1937年,第二次世界大戦の主戦国となったため、代わって日本がアメリカ、ヨーロッパ、中南米、世界中にセルロイド玩具を輸出しました。
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インド向け腕輪の輸出
第二次世界大戦後、インド向け腕輪という需要が加わり順調に回復。1950年(昭和25年)には朝鮮戦争で活況を呈しセルロイド産業は再び好調となりました。
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可燃性からセルロイド玩具の販売が禁止
米国ニューヨーク市での可燃物取り締まり覚書を端に、デパート、スーパーでのセルロイド玩具の販売が禁止。日本製セルロイド玩具が輸入禁止となりました。日本でも同じ理由で急激に下火になっていきました。
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わずかですが現在も多くの分野で活躍中
セルロイドは現在でも、ごくわずかですが,ピンポン玉、パチンコ化粧板、メガネ枠、万年筆、ギター、アコーディオンの一部部材として使われています。