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  ベクトラの再生

再生

5 再生使用
5.1 再生材の使用

 お勧めする成形条件で成形すればベクトラは優れた熱安定性を示します。実験室的な検討では、表5-1に示すように100%再生を5回繰返しても静的な強さや弾性率は初期値の85%~100%を維持しています。ノッチ付アイゾット衝撃強さは無充填のA950では5回全量再生でも初期値と変わりませんが、ガラス繊維入りのA130では初期値の約70%にまで低下しています。これは他の材料でもみられることですが、再生時のガラス繊維の破損に基づく結果です。また、再生を繰返すと色相が若干黒味を帯びてきますので注意が必要です。
 上記のような実験例がありますが、一般的には再生材の使用量は全体の25%程度に留めるようお勧めします。25%程度の再生材混入率であれば、高次再生材の割合は急激に少なくなり、常に新材と再生1回材で全体の93.8%を占めるようになるからです。上述の色相の変化を防止するためにもこのような使い方が望ましいわけです。
 


表 5-1 5回再生時の物性低下
(保持率 %)
物性 A950 A130
引張り強さ 85 86
引張り弾性率 85 86
引張り伸び 100 114
曲げ強さ 91 90
曲げ弾性率 92 100
アイゾット衝撃強さ 100 68
(100%再生材使用)
・(注) 無充填のA950は販売しておりません。
技術的目的のためにのみデータを表示しています。

5.2 ベクトラの粉砕


 一般的に、ベクトラは他のエンジニアリングプラスチックと同様の方法にて粉砕が可能です。但し、粉砕には若干の注意が必要です。
(1) できるだけ成形直後のものを粉砕して下さい。もしくは、オーブンにて約150℃加熱したものを粉砕することをお勧めします。
(2) 粉砕機のメッシュはφ6mm~φ7mm程度のなるべく大きいものをお勧めします。(但し、射出成形機で使用できる範囲内の大きさのものに限ります。)
(3) 砕くというよりも切断するといった感じの刃の方がより良い粉砕ができます。
(4) 刃の隙間は、なるべく少なくして下さい。粉砕機メーカーでの調整をお勧めします。
(5) 粉砕機の回転数は、300rpm前後をお勧めします。
(6) 表5-2に成形品を温めて粉砕した場合と、冷却して粉砕した場合の粉砕機の回転速度と、切粉量及びチップ状態を示しました。
表 5-2 ベクトラの粉砕
速度 項目 温粉砕 冷却粉砕
低速 切粉量(%) 5 13
チップ状態
高速 切粉量(%) 5 17
チップ状態 ×
◎ : 優
○ : 良
△ : 可
× : 不可