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  電磁波シールド技術について


1.電磁波シールド効果について

電磁波のシールド効果は、電磁波の吸収損失と反射損失の和で表わされますが、簡易的に以下のように表示することが出来ます。

例えば、あるシールド材料によって、透過波強度が入射波強度の百分の一に減じられたとき、そのシールド材料のシールド効果は40dB(デシベル)ということになります。
また、シールド効果のレベルと対応する品質は簡易的に以下のように分類されます。


シールド効果 品 質 使 用 例
0~10dB以下 電磁波シールドではない
10~30dB 最小限度シールド効果あり
30~60dB 平均的良好なシールド 通常の電子機器
60~90dB 平均以上の優秀なシールド 高度な電子機器
90~120dB 最高技術によるシールド シールド室


2.無電解めっきによる電磁波シールド

導電性プラスチックを除くプラスチック部品の電磁波シールド対策には、これまで亜鉛溶射、アルミ蒸着、導電塗料、無電解めっきなどの方法が主に用いられてきました。これらの中でも、めっきによる手法は連続した金属単体薄膜を形成するため、金属粒子や金属繊維などをポリマー中に分散する導電塗料や導電プラスチックといった手法と異なり、絶縁体の介在による接触抵抗を生じず、薄膜でも極めて良好な電磁波シールド効果が得られるのが特長です。最近では携帯電話や携帯用パソコンの筐体シールド手法として広く利用されています。



3.無電解めっきによる電磁波シールドの実力

以下に弊社が行ないました実験結果を例に紹介致します。
これらの結果から示されるように、無電解めっきによる工法では、過酷な環境変化の中でも安定した電磁波シールド効果を得られることが期待できます。

3-1 めっき密着性
材料・グレード ジュラネックスPBT樹脂 フォートロンPPS樹脂
3300 1140A62
めっき皮膜構成 無電解銅(2.0μm)/無電解ニッケル(0.5μm)
めっき密着性 碁盤目密着性 初期
耐熱試験後
耐湿試験後
冷熱試験後
備考 耐熱試験条件: 100℃×1000Hrs後
耐湿試験条件: 80℃、RH95%×1000Hrs後
冷熱試験条件: (-40℃×0.5Hr~120℃×0.5Hr)×500サイクル


3-2 電磁波シールド効果

【測定方法】 ADVANTEST社「R2547シールド材評価システム」による近接界シ ールド効果測定(シールドボックス法)
【めっき膜厚】 無電解銅 1.0、2..0μm




3-3 電磁波シールド効果の耐久性

使用環境が厳しい自動車などの用途では、特に急激な温度変化に伴ない、樹脂とめっき皮膜との線膨張係数の違いによって、めっき皮膜が繰り返し張力を受け、クラックなどによるシールド効果の低下が懸念されます。そこで、"ジュラネックスR"PBT樹脂及び"フォートロンR"PPS樹脂を無電解めっきし、耐ヒートショック性試験を行ない、めっき皮膜の表面抵抗率の変化を測定しました。

  ヒートショック条件:
  (-40℃×30min.~120℃×30min.)/サイクル